月別アーカイブ: 2014年8月

キャンプを終えて・・・➀

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このサマーキャンプは

「野球ばっかり」

ではなく、子ども達の「これから先」に大切なものを
プロOBが野球を通して伝えることが出来るかどうか・・・

野球の技術ばかり追い求めたり
勝利至上主義の風潮がある中で

もっと大きな「心の土台作り」を目指しています。

怒鳴らなくても・・・
イライラしなくても・・・
子ども達は成長できるのです。

野球を通じて学べる点は、山ほどあるのに
すべての基準が「勝ち負け」にしかないのは
あまりにも寂しすぎます。

 

「子どもの成長」

 

キャンプを終えた子どもを観察すると
「楽しかった」という思いが強く
行動が生き生きとしています。

昨日のレッスンに来てくれた中学生にも
行動に変化が出てきました。

道具の準備~考える力~練習する姿
人に対する思いやり~後片付け

私もビックリ(笑)
土台が大きくなりました。

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団体生活の中から、日頃の習慣が見えてきます。
それが現段階での「実力」なのです。

どう考えて、どう行動するか・・・
そこが見えている子どもは
黙っていても成長できます。

怒られてばっかり!
言われてから行動する子どもの頭の中は

「怒られるから」
「怒られないように」行動します。

この差は大きいのです。

なぜ食器を重ねるのでしょうか?

知らない子どもは
積み木のように重ねるだけです。

知っている子どもは
「片付ける人が片付けやすいように」
重ねています。

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自分の周りを汚いままで
席を離れることの出来る子どもの多くは
勝利至上主義の環境の中で育っています。

すべて大人がやってくれます。
理由は「子どもを野球に集中させたいから・・・」

もちろん、どちらの考えを選択しても
それは皆さんの自由です。

飯も食べない!
片付けも出来ない!
でも野球がうまくなりたい!
そして勝ちたい!

そんな都合が良いほど
野球は甘いものではありません。

伝わりにくい言葉ですが
だからこそ野球を楽しむ必要があるのです。

矛盾を感じる方が多いと思いますが
楽しまないとダメなんです。

2014サマーキャンプ終了!!!

2014集合写真

サマーキャンプ終了しました。

ご参加いただいた皆様、
ありがとうございました。

総勢55名の合宿となりました。

参加者の皆さんが自ら行動していただき
意識の高さを感じました。

卒業生がたくさん来てくれました。
逞しく成長したのはもちろんですが
その行動力に脱帽です。

講師の皆さんも熱心に指導していただきました。

それぞれがそれぞれの立場で
「今できること」を考えています。

協力する
助け合う
支え合う

本当に素晴らしい空間です。

キャンプを支えていただいている
すべての皆様に感謝いたします。

ありがとうございました!!!

サントリードリームマッチ2014

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サントリードリームマッチ2014が
東京ドームにて開催されました。

「野球を楽しむ」

プレーしている選手は
マウンドで、そしてバッターボックスで
「真剣勝負」を楽しんでいます。

観戦している皆さんも
その勝負を心の底から楽しんでいます。

投手が打たれても・・・
打者が三振しても・・・
エラーしても・・・

怒鳴り声が響くことはありません。

「プロだから当たり前」
という言葉で終わらせたくありません。

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少年野球の世界が、こんな空気になったら
もっと野球を好きになる子どもが増えるでしょう!

少年野球の世界が、こんな空気になったら
もっと野球を楽しめる保護者が増えるでしょう!

少年野球の世界が、こんな空気になったら
もっと野球を学ぶ指導者が増えるでしょう!

みんなが「子どものために」と言う思いが強すぎて
周りが見えなくなってしまい、
結果的に大人の「イライラ」や「怒鳴り声」へと
流れて行きます。

原点に帰って欲しいのです。

好きで野球を始めた頃・・・
子どもの健康だけを願った頃・・・

いつの日か時間が経つにつれ
「もっと、もっと」の気持ちが強くなり

もっと練習をしなくちゃ!
もっと厳しくしなくちゃ!
もっと勝たなくちゃ!

そんな方法もあるのかもしれませんが
小中学生にとっては、心も体も
大きな負担となってしまい、
選手のピークがこの時期になってしまい

「思ったよりも伸びない選手」

を作ってしまっている現状に
野球界で気が付いている人は多くありません。

「もっと、もっと」と言うのであれば

もっと純粋に野球を楽しみましょう!

研究所の関係者の皆さんも
たくさん観戦に来てくれました。

「楽しかったですねぇ~」
「次はサマーキャンプを楽しみましょう!」

心の底から野球を楽しんでいます。

第二回研究会報告

■テーマ:「心あるあいさつ」
     「声を出す意味」

■内容
今までの野球界の常識が、本当に正しいか?
コミュニケーションには必要と思うが、子供の頃、あいさつしろと言われるままに、
あいさつをしていなかったか。

① 「心あるあいさつ」

空気の読めない、自己中心のあいさつ。相手のことを考えない。

少年野球は、あいさつしないと、指導者が恥をかく。
子供にはあいさつしろと言いながら、保護者があいさつしても
指導者があいさつもせず、タバコを吸っている。

「おはよう」は言えても、「ありがとう」が言えない。
「おはよう」は言わされているから、言える。

「子供に言わせる、子供があいさつするのを待つのではなく、
大人からアクションしてみる。大人から、継続的にあいさつをして、手本を見せる。」

大人が自然に普通に接していれば、子供はあいさつできるようになる。

野球チームのあいさつは、強制。
あいさつが、儀式になっていないか・・・

他のスポーツの実態は・・・
例えば、サッカーやバドミントンの指導経験で言うと、全くあいさつをしないし、指導もしない。

あいさつをしなかった他のスポーツの子供たち(高校生)の行く末は?社会人になり、どうか?
⇒礼儀正しくはないか、会話は成り立ち、はずむ。会話があいさつ代わり。
一方、野球経験者は、あいさつはできるが、会話ができない。「Yes」と「はい」は言える。

野球界は、あいさつを言わせている。子供たちの個性をつぶしている。

野球は、道の世界(柔道、剣道等もあるが)、修行の世界の色が濃い。
あいさつがテーマになるのは、野球くらいと思う。あいさつはすばらしいことなので、
あいさつについて、考えるべきである。

他チームの指導者らしき人とわかると、子供たち一人一人が
あいさつしたり、あいさつにきたりする。チームの方針? いまだに多い。
儀式であり、野球界全体がそういう風潮。 このまま変わらないのか?

何故あいさつするのか?
例えば、練習でグランドに来たら、
「今日、自分は来ているよということをみんなに伝える。」
という意味で、あいさつする。
また、練習が終わって帰るときは、
「自分は、これで帰るよということを伝える。」という意味で、あいさつをする。

◎大人からあいさつしよう。
◎「指導者・大人が恥をかく ⇒ だから、あいさつしなさい!」という考えを
改善する必要があり、地道にしつこく伝えていくべき。
◎あいさつの本当の意味を教える。何故あいさつをするのか。
◎臨機応変なあいさつ
◎子供たちが、自立できる、また将来につながる指導を行う。
◎野球人口の底辺拡大。

~~~その他、たくさんの素晴らしいご意見~~~
全員整列してのあいさつ
子供たちはあいさつをする意味が分かっているか・・・

指導者でさえ、「ありがとう」が言えない。(ある保護者がチームの道具の修理をしたが、
指導者子供たちから、一言も無し。)

指導者を含めた大人から、逆に言うようにしたらどうか・・・
一例だが、学校の登下校で、大人からあいさつすることを続けたら、
8割近くの子供たちがあいさつを返すようになった。

大人が大人へあいさつする取り組みをしたところ、犯罪件数が減った。
あいさつが、始まりやきっかけの言葉であり、相手に尊敬や敬意を表すことにつながる。

ある子供教室の一場面
体育館に入ってくると、先に来て遊んでいる仲間のところへ一目散に行く。
その子供は、大人からあいさつをすれば、あいさつをする。
無視しているわけでもなく、あいさつができないわけでもない。
⇒大人が自然に普通に接していれば、子供はあいさつできるようになる。

(高校野球でも)
全員、足をそろえて、頭は何度傾けて、あいさつ。
まずは、あいさつから指導して、そこから入らざるを得ない、チームもある。

あいさつは、相手に対する「思いやり」「敬意」。
この気持ちがないと、形だけものになる。
一例だが、あるチームで、監督に強く言われて、仕方なくあいさつ。
ある時、子供たちが、タバコを吸う指導者にはあいさつしたが、
近くにいた保護者にはあいさつしない。
野球以外で、例えば街でばったり会った際、保護者にあいさつができるのか。
もし指導者を見かけたら、隠れたり逃げたりしないか。 大人としては不安。

上手なあいさつは、大人になってから、身につければいい。
小学生には上手なあいさつはいらないと思う。

少年野球を見ていると、あいさつが上手な子は、
よい意味で言うと、積極的な子、野球が上手な子。
あいさつができない子は、元気がない、野球が上手ではない子と見られがち。

(中学生の大会会場での出来事)
他チームの指導者らしき人とわかると、子供たち一人一人が
あいさつしたり、あいさつにきたりする。⇒チームの方針? いまだに多い。

儀式であり、野球界全体がそういう風潮 ⇒ このまま変わらないのか?

(あるクラブチーム)
子供たちで話し合い、あいさつの意味、メリットを考えさせる。
大人として違和感あること。子供たちはどう思っているのか。
子供たちとしてやりたいというあいさつなら、すればよい。
意味無く、あいさつさせるのは、違和感ある。

(あるサッカーのクラブチームでの一場面)
保護者が、子供たちがあいさつしないことに疑問に思い、
指導者に質問したところ、「サッカーを教えているのであって、
あいさつを教えているのではない。あいさつは家庭でやるべきこと。」との返答。

野球を通じて、しつけも期待している。特に昭和の世代はそうかも・・・
若い世代は指導者になると、変わってしまうのか。

② 「声を出す意味」

指導者としては、自分のチームが、声が出てなくて、
恥ずかしいと思い、子供たちに声を出せと言う。
声が出ていないから、試合に負けたと、
負けた原因を声が出ていないことにする。
これでは、まったく進歩がない。

声が小さい子や出せない子もいる。
声が出ない≠元気がない。
小さい声ながら、本人は精一杯出している。
個性を尊重すべき。

「指導者は、何故声が出ないかを考えて、対処すべき。声が出ない理由があるはず。」

試合中に声を出し続ける意味がある?声を出し続けると、勝てるのか?
(高校野球)大会で上位に進むチームほど、無用な声を出さない。
大会球場では、ベンチの声はグランドには届かない。選手同士も聞き取れないことも・・・
日頃の練習を通じて、コミュニケーションをとっている。

危険回避の声がけ。(キャッチボールやフライ捕球)
声を出すと、不安をかき消すメリットはある。
仲間を鼓舞する声がけ
相手(仲間)を励ますことを重視して、声掛けする。
声を出すタイミングや声を出す意味を教えるべき。

ある選手が試合で仲間に声がけをしたが、その言葉が気に入らず、指導者が怒る。
もし、その言葉が不適切であったら、怒る前に正しい言葉の使い方を説明すべき。
そうでないと、子どもは声を出せなくなる。

コミュニケーションが取れて、お互いに必要な声がけができていれば、大きな声でなくてもいい。

野球は間があるスポーツ。大半のスポーツは間がない。
声がけのメリットがある反面、マイナス面も・・・
指導者・大人の指示が入ることが多い。
試合中の相手監督の大きな声に反応してしまい、動きが止まることがある。

子供たちは、楽しければ、自然と声も出るし、盛り上がる。
度が超えて、ふざけないように監視は必要だが・・・

◎子供が主役
◎「怒られるから、あいさつする!声を出す!」ということは避けるべき
◎心のこもった対応

~~~その他、たくさんの素晴らしいご意見~~~

集中すると、声が出ない。
声が出ないと、自信がないように見える。自信がないから、声が出ない?
声を出さないから、試合に起用しない。
声が出ない子は、何を言っていいのか、分からないだけ。

高校野球の練習を見学した際、キャッチボールを
声を出さずにやるチームがある・・・
そこには理由があり、目的を持ってやっているはず。
一概に声を出さないから、???というわけではない。

声がけが逆にプレッシャーになる子も・・・
 言葉の意味合いの価値観は個人個人で違う。
声をかけるタイミング
チームでコミュニケーションを持ち、仲間を分かり合う。

上手な子は、自身があるから声が出るのであって、声が出るから、上手というわけではない。
声がでなくても、上手な子はいる。考え方の順番を間違えると危険。

自発的に声が出せるよう、それまでは見守りたい。