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教えるタイミング
本文は、 メールマガジン (32号 2004/9/8)にて発行済みです。
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今年2月中旬の沖縄北谷(ちゃたん)の中日ドラゴンズキャンプ!
落合新監督を迎えて、今までには例の無いような練習メニューが組み込まれていた。
ベテラン組みは読谷(よみたん)球場で練習。
練習メニュー表は真っ白。
本当に何も書いていなかった。
ジャイアンツから移籍のベテラン川相選手でさえ、戸惑っているように見えてしまった。
自分で計画して行動する。
周りの人間をも自分の意志で動かす。
そして結果を出さなければすべて自己責任!
結果が問われなければこんなやりやすい方法はないのだが、そうはいかないのがプロ野球の世界。
こんな厳しい環境は今まで見たことがない。
一方メインの北谷球場では早朝からとにかくバットを振って振って振りまくる。
1・3塁のファールグランドに鳥かごが2箇所。
メインにゲージが3箇所の計5箇所を移動しながら休み無く振り続ける。
谷繁選手はフラフラ。とにかく凄かった。
ところが更に驚いた事があった。
バッティングを開始して5分くらい経ったところで異変に気がついた。
「コーチが何も教えていない」のである。
各ゲージにはコーチが必ず立っているのだが、ただ暖かく見守っているだけ。
間違いなく落合監督から指導禁止という方針が出ている。
コーチも何となくアドバイスしたくてイライラしているようにも見えた。
しかし黙っている。
この事にどういう狙いがあるのか?
選手は何も言われないからやりやすい。
しかし調子が良いのに何も言われないと不安になる。
調子が悪くなればなお更、誰かに頼りたくなる。
その時に選手はコーチを求めるのではないか!
「どうですか?」
「どうなっていますか?」
聞きたい事は自分で聞く。
選手に聞く耳があるのだから吸収しやすくなる。
すなわち何かをつかむ可能性が大きくなる。
選手とコーチの関係からすると実に自然の流れのような気がするのだが、現実はそうではない。
プロ野球に入るほどの技術を持った選手に、調子が良い時に
「こうやって打ったらどうだ!」
「こうなってるよ!」と言ったところで
「うるさいなぁ〜」
「そんな事くらいわかってるよ!」
と心の中で思っている。(これにも問題あるのだが・・・)
そんなときには、コーチが一生懸命になるほど選手に煙たがれる。
一概には言い切れないが、アメリカではコーチのところに選手が聞きに来るまで多くを語らないと言う。
しかし聞けば丁寧に教えてくれる。
普段からコーチは良く観察している。
「この間まではこうだったけど、今はこうなっているよ。」
「こうしたらどうだろう?」
同じアドバイスでも選手が求めているかどうかで価値観が変わってしまう。
しかし勘違いしてはいけない。
聞こうとしない選手に責任がある。
現役時代を振り返ると、随分素晴らしいアドバイスをしてもらったのに聞く耳を持っていなかったと反省させられる。
今となっては「時すでに遅し」である。
どうぞ未来ある子供たちには素直に聞く耳をもってもらいたい。
指導者の方には「なぜ素直に聞く耳を持たないといけないか」を子供たちに教えていただきたい。
それができるだけでも不思議と野球はうまくなる!
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