第二回研究会報告

■テーマ:「心あるあいさつ」
     「声を出す意味」

■内容
今までの野球界の常識が、本当に正しいか?
コミュニケーションには必要と思うが、子供の頃、あいさつしろと言われるままに、
あいさつをしていなかったか。

① 「心あるあいさつ」

空気の読めない、自己中心のあいさつ。相手のことを考えない。

少年野球は、あいさつしないと、指導者が恥をかく。
子供にはあいさつしろと言いながら、保護者があいさつしても
指導者があいさつもせず、タバコを吸っている。

「おはよう」は言えても、「ありがとう」が言えない。
「おはよう」は言わされているから、言える。

「子供に言わせる、子供があいさつするのを待つのではなく、
大人からアクションしてみる。大人から、継続的にあいさつをして、手本を見せる。」

大人が自然に普通に接していれば、子供はあいさつできるようになる。

野球チームのあいさつは、強制。
あいさつが、儀式になっていないか・・・

他のスポーツの実態は・・・
例えば、サッカーやバドミントンの指導経験で言うと、全くあいさつをしないし、指導もしない。

あいさつをしなかった他のスポーツの子供たち(高校生)の行く末は?社会人になり、どうか?
⇒礼儀正しくはないか、会話は成り立ち、はずむ。会話があいさつ代わり。
一方、野球経験者は、あいさつはできるが、会話ができない。「Yes」と「はい」は言える。

野球界は、あいさつを言わせている。子供たちの個性をつぶしている。

野球は、道の世界(柔道、剣道等もあるが)、修行の世界の色が濃い。
あいさつがテーマになるのは、野球くらいと思う。あいさつはすばらしいことなので、
あいさつについて、考えるべきである。

他チームの指導者らしき人とわかると、子供たち一人一人が
あいさつしたり、あいさつにきたりする。チームの方針? いまだに多い。
儀式であり、野球界全体がそういう風潮。 このまま変わらないのか?

何故あいさつするのか?
例えば、練習でグランドに来たら、
「今日、自分は来ているよということをみんなに伝える。」
という意味で、あいさつする。
また、練習が終わって帰るときは、
「自分は、これで帰るよということを伝える。」という意味で、あいさつをする。

◎大人からあいさつしよう。
◎「指導者・大人が恥をかく ⇒ だから、あいさつしなさい!」という考えを
改善する必要があり、地道にしつこく伝えていくべき。
◎あいさつの本当の意味を教える。何故あいさつをするのか。
◎臨機応変なあいさつ
◎子供たちが、自立できる、また将来につながる指導を行う。
◎野球人口の底辺拡大。

~~~その他、たくさんの素晴らしいご意見~~~
全員整列してのあいさつ
子供たちはあいさつをする意味が分かっているか・・・

指導者でさえ、「ありがとう」が言えない。(ある保護者がチームの道具の修理をしたが、
指導者子供たちから、一言も無し。)

指導者を含めた大人から、逆に言うようにしたらどうか・・・
一例だが、学校の登下校で、大人からあいさつすることを続けたら、
8割近くの子供たちがあいさつを返すようになった。

大人が大人へあいさつする取り組みをしたところ、犯罪件数が減った。
あいさつが、始まりやきっかけの言葉であり、相手に尊敬や敬意を表すことにつながる。

ある子供教室の一場面
体育館に入ってくると、先に来て遊んでいる仲間のところへ一目散に行く。
その子供は、大人からあいさつをすれば、あいさつをする。
無視しているわけでもなく、あいさつができないわけでもない。
⇒大人が自然に普通に接していれば、子供はあいさつできるようになる。

(高校野球でも)
全員、足をそろえて、頭は何度傾けて、あいさつ。
まずは、あいさつから指導して、そこから入らざるを得ない、チームもある。

あいさつは、相手に対する「思いやり」「敬意」。
この気持ちがないと、形だけものになる。
一例だが、あるチームで、監督に強く言われて、仕方なくあいさつ。
ある時、子供たちが、タバコを吸う指導者にはあいさつしたが、
近くにいた保護者にはあいさつしない。
野球以外で、例えば街でばったり会った際、保護者にあいさつができるのか。
もし指導者を見かけたら、隠れたり逃げたりしないか。 大人としては不安。

上手なあいさつは、大人になってから、身につければいい。
小学生には上手なあいさつはいらないと思う。

少年野球を見ていると、あいさつが上手な子は、
よい意味で言うと、積極的な子、野球が上手な子。
あいさつができない子は、元気がない、野球が上手ではない子と見られがち。

(中学生の大会会場での出来事)
他チームの指導者らしき人とわかると、子供たち一人一人が
あいさつしたり、あいさつにきたりする。⇒チームの方針? いまだに多い。

儀式であり、野球界全体がそういう風潮 ⇒ このまま変わらないのか?

(あるクラブチーム)
子供たちで話し合い、あいさつの意味、メリットを考えさせる。
大人として違和感あること。子供たちはどう思っているのか。
子供たちとしてやりたいというあいさつなら、すればよい。
意味無く、あいさつさせるのは、違和感ある。

(あるサッカーのクラブチームでの一場面)
保護者が、子供たちがあいさつしないことに疑問に思い、
指導者に質問したところ、「サッカーを教えているのであって、
あいさつを教えているのではない。あいさつは家庭でやるべきこと。」との返答。

野球を通じて、しつけも期待している。特に昭和の世代はそうかも・・・
若い世代は指導者になると、変わってしまうのか。

② 「声を出す意味」

指導者としては、自分のチームが、声が出てなくて、
恥ずかしいと思い、子供たちに声を出せと言う。
声が出ていないから、試合に負けたと、
負けた原因を声が出ていないことにする。
これでは、まったく進歩がない。

声が小さい子や出せない子もいる。
声が出ない≠元気がない。
小さい声ながら、本人は精一杯出している。
個性を尊重すべき。

「指導者は、何故声が出ないかを考えて、対処すべき。声が出ない理由があるはず。」

試合中に声を出し続ける意味がある?声を出し続けると、勝てるのか?
(高校野球)大会で上位に進むチームほど、無用な声を出さない。
大会球場では、ベンチの声はグランドには届かない。選手同士も聞き取れないことも・・・
日頃の練習を通じて、コミュニケーションをとっている。

危険回避の声がけ。(キャッチボールやフライ捕球)
声を出すと、不安をかき消すメリットはある。
仲間を鼓舞する声がけ
相手(仲間)を励ますことを重視して、声掛けする。
声を出すタイミングや声を出す意味を教えるべき。

ある選手が試合で仲間に声がけをしたが、その言葉が気に入らず、指導者が怒る。
もし、その言葉が不適切であったら、怒る前に正しい言葉の使い方を説明すべき。
そうでないと、子どもは声を出せなくなる。

コミュニケーションが取れて、お互いに必要な声がけができていれば、大きな声でなくてもいい。

野球は間があるスポーツ。大半のスポーツは間がない。
声がけのメリットがある反面、マイナス面も・・・
指導者・大人の指示が入ることが多い。
試合中の相手監督の大きな声に反応してしまい、動きが止まることがある。

子供たちは、楽しければ、自然と声も出るし、盛り上がる。
度が超えて、ふざけないように監視は必要だが・・・

◎子供が主役
◎「怒られるから、あいさつする!声を出す!」ということは避けるべき
◎心のこもった対応

~~~その他、たくさんの素晴らしいご意見~~~

集中すると、声が出ない。
声が出ないと、自信がないように見える。自信がないから、声が出ない?
声を出さないから、試合に起用しない。
声が出ない子は、何を言っていいのか、分からないだけ。

高校野球の練習を見学した際、キャッチボールを
声を出さずにやるチームがある・・・
そこには理由があり、目的を持ってやっているはず。
一概に声を出さないから、???というわけではない。

声がけが逆にプレッシャーになる子も・・・
 言葉の意味合いの価値観は個人個人で違う。
声をかけるタイミング
チームでコミュニケーションを持ち、仲間を分かり合う。

上手な子は、自身があるから声が出るのであって、声が出るから、上手というわけではない。
声がでなくても、上手な子はいる。考え方の順番を間違えると危険。

自発的に声が出せるよう、それまでは見守りたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です