伸びるボールと、そうでないボールの違いは何でしょうか?
回転数が多く、縦回転のボール

プロの投手の直球は、ホームベースまでに平均で約17回転(注)します。
なかには20回転もする投手がいて、そういった投手はストレートで三振の山を築いています。
(注)1秒あたりの回転数に換算すると、球速にもよるが35~40回転くらい。
※ 実際は、引力によって沈んでいくのですが、回転数が多いと空気抵抗による浮力が生じ、沈む度合いが少なくなるため、浮き上がるように見えます。

ほぼ垂直な回転軸
写真のように、回転の軸がほぼ地面に対し垂直であれば、一番伸びるボールを投げることができます。

プロの平均の傾きは30度くらい
実際には、プロの投手のストレートでも、回転軸の角度はまちまちです。
ストレートで押すタイプの投手は0~10度くらいですが、平均すると30度程度の傾きのようです。
※回転軸がわかりやすいように、ここではボールの代わりにスピナーで説明しています。

サイドスロー・アンダースローは
回転の傾きが大きくなる
回転の傾きが大きくなる
サイドスロー・アンダースローは、この傾きが大きくなります。
傾きが大きくなれば、キレのいいシュートボールになりますが、回転軸が安定することで力のあるボールを投げることができます。

アンダースローの上半身を
傾けたら…
傾けたら…
この絵は、アンダースローの投手の上半身の傾きを変えてみたものです。
オーバースロー(スリークォーター)の投手と、あまり変わらない形になることがわかると思います。
このように、上からでも横や下から投げても、上半身の傾きが違うだけで、基本的には上半身の使い方にはそれほど差がありません。
伸びのないボール

逆に回転数が多ければ変化します(写真の場合はスライダー)。

初心者や遠投力のない選手はこのタイプが多いです。