加速を生む腕のしなりのコツ
テレビ中継でプロの投手のスロービデオを見ると、一見非常に複雑なひじの動きをしているように見えます。
しかし、この動きを見た目の通りに意識して動かそうとするとボールをうまく投げられなくなります。
プロの投手は、どうやってこの複雑な動きを身につけたのでしょうか?
力を抜いて生じる動きを利用
右の絵はムチの最大のしなりを作り出す動きに当たります。
腕先の力がうまく抜けているため、ボールの重みで矢印のように腕先が体の動きに遅れる(注)ことで、しなりを生んでいます。
筋肉はあるところまで伸ばされると、伸びすぎて壊れないように、反射的に収縮が始まります。この無意識の収縮が腕の振りの加速を生み出します。
力を入れて意識的に同じ形を作り出しても、腕の振りの加速は生まれません。
力を抜くコツ
「力を抜く」というのはなかなか難しく、必要な力まで抜けてしまう選手が多いのではないでしょうか?そこで、必要な力を保つために下記の2点に注意しましょう。
- 両肩・投げる方のひじを結ぶ線をほぼ直線に保つ
(肩関節が柔らかい選手は多少ひじが下がっても投げることができてしまいますが、故障の危険もありますので、一般的には直線を保てる方が望ましいです。また、実際には、肩からひじにかけてもしなりが生じるため、胸を張っているような見た目(注)になります。) - ひじの角度を85~90度程度に一定に保つ
(ひじの角度が一定することで力を入れるタイミングも取りやすくなり、制球力アップにもつながります。)
意識して力を入れて作るとフォームが崩れる原因になります。力を抜いて生じた動きだからこそ腕の振りの加速につながります。 力を抜くことで腕先が遅れ、しなりが生じますが、ひじを先に出そうと意識すると、多くの選手は「力が伝わらない形」になってしまいます。 注意しましょう。
しなりを生む、「力を抜くコツ」をつかむために
力を抜いてMFTスローマックスにフォーム維持を任せる力を抜くことで、その後の腕の加速につながる「しなり」が生じるのですが、力を抜こうとすると、最低限必要な力まで抜けてしまう選手がほとんどです。また、ひじが前に出すぎて、「力が伝わらない形」になってしまう選手も多くいます。
そのような選手には、MFTスローマックスを利用することをおすすめしています。
MFTスローマックス 装着前 |
MFTスローマックス 装着時 |
しなりを生じる部分では、MFTスローマックスに任せて力を抜いてもひじの角度が一定になるため、フォームが崩れずにしっかり投げる感覚をつかむことができます。
※ MFTスローマックスを装着しても、力を抜くべきところ(テークバック)で逆に力を入れてしまう選手は、投げ方がなかなか改善できません。
速い球を投げようとするとどうしても力みますので、ボールは遅くていいからゆったりしたフォームで正しい投げ方を身に付けることを最初に意識させてください。
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