そこで、腕の軌道の修正と、ボールの回転の修正を完全に分けて行うといいでしょう。

投げる方向に真っすぐ腕を振れていないため、ひねって回転のズレを修正しようとしている

腕を振る軌道とボールに力を伝える方向が一致し、速くて伸びのある球を投げられる良い例

左の動画では、リリースした後に手のひらが外側を向いています。
この動きは、前方に腕を振るときに、背中の筋肉に肩の前側が引っ張られて生じる動きで、人間の筋肉の構造上、自然に起こるものです。
この動きを意識して腕をひねりながら投げると、複雑な動きになってしまい力を伝える方向が安定しなくなります。
真っすぐ腕を振り、まっすぐ力を伝えることを意識しましょう。
1.腕の軌道とボールの方向を一致させる
下の動画は、腕の振りとボールの出て行く方向が一致している例と、ずれている例です。 ○ 腕の軌道とボールの方向が一致
× ボールの出る方向がずれている

腕の軌道修正は最初はコントロールを
気せずに行うと良い
腕の軌道が不安定な時に、回転やコントロールを良くしようとすると、腕の軌道のずれに合わせた複雑なリリースのくせがついてしまう可能性があるからです。
どうしても腕の軌道の改善が難しい選手は、ページ下で紹介しているフィンガーエース2を利用すると良いでしょう。
2.回転を安定させる

腕の軌道とボールの方向は一致し
方ているが、回転が横向きになっ
ている例
腕を振る軌道が安定していれば、スピナー等でボールの回転を意識して修正することはそれ程難しいことではありません。
下記にスピナーを利用して、ボールの回転を修正するための練習方法を記載しているページを紹介しますので、ご参照ください。
・ 伸びのあるボールとは?
・ 指先の感覚をつかむ練習
・ リリースの形
スピナーとフィンガーエース2 との組み合わせ
腕の軌道の改善にはフィンガーエース2 が最適です。ボールの中に指を入れる形状ため、ボールの飛び出す方向が指先とずれると、スムーズにリリースすることができません。そのため、自然に腕の軌道が改善されていきます。
フィンガーエース2で腕の軌道を意識してシャドーピッチングを行い、スピナーで精度の高い正確な回転を身につける練習を行い、それぞれを交互に組み合わせて練習することで、今までどうしても、くせ球でお辞儀するボールしか投げられなかった選手が、伸びのあるボールが投げられるようになっていきます。