スローイング1
本文は、ベースボールクリニックに掲載した内容です。(2005年8月号)
盗塁の際に、素早く正確なスローイングをするための、いくつかの注意点を紹介します。
しかし、ステップの位置を想定通りに一定させる練習をすることで、スローイングも安定してきます。
陸上競技の短距離のスタートで、「位置について、ヨーイ」でランナーがスタートに備えて、腰を上げるのと同じような感覚です。
一方、写真の下側のように、早く投げようという気持ちが強すぎて上体が前に突っ込み気味になる選手を見受けます。
下の写真では、顔の位置がひざよりも大きく前に出ていることに着目してください。
このように前に突っ込んで構えると、スローイングの際にバランスを崩しやすくなります。
普段から、バランスよく構えるように意識しましょう。
実戦のスローイングでは、捕球時にミットを前方に出しすぎると素早い球の持ち替えができにくくなるため、その点は注意が必要ですが、上方を見て捕球するため体の突っ込みを防げますし、スムーズな体重移動の感覚をつかむことができます。
また、上から下に落ちてくるボールをミットの位置を落とさずに前に伸ばして捕球することで、きわどいコースのボールを前に伸ばして捕球するための練習にもなります。
ステップする位置を意識する練習
実戦では、投球のコースや高低、打者の立つ位置、投げる方向など状況によって右足のステップ位置は、様々に変化します。しかし、ステップの位置を想定通りに一定させる練習をすることで、スローイングも安定してきます。
写真のように左足が引っかからない程度の位置にバットを置いて、その位置を目安に右足をステップする練習をしてみましょう。
ステップ位置が自分の意識した位置に一定になることで、スローイングの安定につながります。
送球への準備 (腰の高さ)
通常は腰を落として構えていいが、盗塁に備える時は、写真右側のように腰を上げて準備しましょう。
普段は、写真左側のような形で構えていても、盗塁に備える時は写真右側のように、ほんの少し腰を上げましょう。陸上競技の短距離のスタートで、「位置について、ヨーイ」でランナーがスタートに備えて、腰を上げるのと同じような感覚です。
体が突っ込まないように
普通の構え
× 顔がひざより大きく前に出て、前に突っ込んだ構えになっている
写真上側は普通の構えです。一方、写真の下側のように、早く投げようという気持ちが強すぎて上体が前に突っ込み気味になる選手を見受けます。
下の写真では、顔の位置がひざよりも大きく前に出ていることに着目してください。
このように前に突っ込んで構えると、スローイングの際にバランスを崩しやすくなります。
普段から、バランスよく構えるように意識しましょう。
体重移動の練習方法
補助者に前方に 球を落としてもらい、それを捕球して前方へ投げる練習を紹介します。実戦のスローイングでは、捕球時にミットを前方に出しすぎると素早い球の持ち替えができにくくなるため、その点は注意が必要ですが、上方を見て捕球するため体の突っ込みを防げますし、スムーズな体重移動の感覚をつかむことができます。
また、上から下に落ちてくるボールをミットの位置を落とさずに前に伸ばして捕球することで、きわどいコースのボールを前に伸ばして捕球するための練習にもなります。