運動の神経回路を構築する
人間は体全体が均一に成長するのではなく、小学生は神経系が成長し、中学生は骨格が成長するなど、年代によって成長する部分に差があります。
その特性を上手に考えることで、最終的に運動能力の優れた選手へと成長することができます。
小学生には様々な動きを
小学生は、いろんな動きを通して脳と体を結びつける神経細胞が発達する。一方、心肺系の体ができていないため、長時間の運動は大人が考える以上にきつい。
ウォーミングアップの例
小学生は、 呼吸・循環器系など、体はまだ出来上がっていないため、長時間の運動に耐えられる体になっていません。
その一方で、脳と体を結びつける神経細胞が著しく発達します。
遊びや運動を通して、バランス感覚・リズム感・敏捷性などが発達していきます。
特に小学生高学年はゴールデンエイジと呼ばれ、様々な運動をどんどん吸収して自分のものにできてしまう時期です。
こうした特長を活かし、小学生には、同じ動きを何回も繰り返すよりも、様々な種類の運動を、それぞれ短時間で行う方がいいのです。
小学低学年なら、集中力が長続きせず、常に新しいものに興味が移っていく特徴を利用して、楽しく運動ができるように、鬼ごっこからボール遊び、なわとびなど、短時間でどんどん運動の種類を変化させてあげるといいでしょう。
野球の練習なら、ウォーミングアップは、股関節・肩関節を動かしたり、ラダー・コーンなどを使ったアジリティ系の運動、跳躍・ランニングなど、様々な要素の運動を取り入れ、それぞれの本数を少なく設定して多種目を行うのがいいでしょう。
多種多様な動きを通して、小学生は体中に運動の神経回路を張り巡らせることになります。
この神経回路が多様であるほど年代が進んだ時に専門性の高い技術習得も早くなる傾向があると言われています。
つまり、中学、高校とより高度な技術が要求されるようになりますが、その時の技術習得がスムーズになるのです。