はじめに (2) 長い目で見た野球上達に本当に必要なこと
どちらの姿勢の方が、長い時間静止して立ち続けることができるでしょうか?
もちろん答えは左側です。
右側の姿勢で長い時間静止し続けるのは困難なことだと思います。
(バランスを保つ自信がある人もいるかもしれませんが…)
長時間静止できる形というのは、すなわち、フォームのばらつきを最小限に抑えることができる形につながります。
しかし、右側のような足の上げ方をする投手を皆さんの周りでも見かけると思います。
卓越した筋力とバランス感覚を持っていて、これに近い形の足の上げ方をするプロの投手も実際にはいます。
しかし、そういった投手は、前方へステップする間にバランスの取れたきれいな形に修正しています。
普通の選手がこのような足の上げ方をするとどうなるでしょうか?
やさしい投げ方、難しい投げ方
2つの絵をご覧下さい。左側は、150キロ以上のスピードボールを安定して投げ続けることができる某一流投手のフォームを元に作った絵です。
右側は、背中側に崩れそうなバランスのまま、苦しい姿勢になっています。
動きがあるため、バランスが完全に崩れる前に左足を着地できれば、何とか投げることはできます。
しかし、いずれにしてもバランスを保つために力を使わなければならず、いつも一定のフォームで投げるのは難しいことがわかると思います。
一方、左側は楽そうですね。
これはほんの一例ですが、「正しい体の使い方」を身につけることができれば、無駄な力を必要としなくなります。
そして、バランスが良くなり、安定したフォームが身につきます。
前ページでも説明したとおり、そのことが技術習得への近道になります。
ここで紹介したのは極端な例ですが、 「体の使い方」には非常に奥が深いものがあります。
このサイトで様々な形で説明していますので、じっくり読んでみてください。
【参考例】 柔らかく流れるような動きをつくる