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投げる > コントロール > 柔軟な筋肉が速くて正確な動きを生む

柔軟な筋肉が速くて正確な動きを生む

柔軟性が大切だということは皆さん認識されていることでしょう。

速い動きをするために、柔軟性は非常に重要です。

柔軟性が高ければ高いほど、体を思い通りに素早く正確に動かしやすくなります。

速い動きができる選手は、柔軟性も高い
速球派の投手は柔軟性が非常に高い選手が多い
(足も腕も大きく使える)
速い動きができる選手は、柔軟性も高い
足の速い選手は柔軟性が高い

速球派の投手も、足の速い選手も、柔軟性が高いです。

速い球を投げるには、肩甲骨の柔軟性、速く走るためには股関節の柔軟性が、特に重要です。日本のプロの投手で股関節のかたい選手はほぼいないでしょう。

その理由を筋肉の動きで見てみましょう。

ゴムのように伸びやすい筋肉は小さな力で動かせる

柔軟性の違いで動きに差が出る
伸ばされる側の筋肉がかたい場合は、伸ばすのにたくさんの力が必要になります。

かたい筋肉はあまり伸びませんから、動き自体が小さくなってしまいます。

かたくて伸びにくいものを無理やり力づくで動かそうとすると、ぶれが生じて動きが不正確になります。

一方、柔軟性が高く、筋肉がゴムのように軽い力で伸びる場合は、少ない力でスーッと動かすことができるため、スムーズで速い動きが可能になります。

柔らかい筋肉 - 小さな力で素早く動かせる、スムーズ、正確、大きく動く
かたい筋肉 - 大きな力が必要でなかなか動かせない、不正確、動く範囲が狭い

反動を使わずに加速できる

体を大きく使えることは大きな力を発揮するために、非常に大切です。

しかし、大きな反動を使おうとして、体の動きを必要以上に大きく動かしてしまうと、コントロールが不安定になってしまいます。
体を動かすメカニズム 筋肉の収縮
柔軟性が高いことの大きな利点として、小さなテークバックでも加速の距離を十分にとれることがあげられます。

ゴムのように柔らかく伸びやすい筋肉であれば、小さな力や反動で加速に必要な分、伸びてくれるからです。

小さなテークバックでも速い球が投げられるなら、その分コントロールも安定します。
体を動かすメカニズム 筋肉の収縮
柔軟性が高ければ、テークバックを大きくとらなくても加速の距離を十分にとることができる
陸上の短距離選手は、非常に柔軟性を重視します。

それだけ、速く動くことと、柔軟性は切っても切れない関係なのです。

●参考ページ



できるだけ力を抜いて投げる練習がもたらす柔軟性

このコーナーで「できるだけ力を抜いて投げる練習」をすすめてきましたが、柔軟性も高めることができます。

高い負荷をかけて、筋収縮を繰り返すと疲労が蓄積して筋肉の柔軟性が落ちていきますが、脱力した状態で筋肉を伸ばす運動を繰り返すことで、少しずつ柔軟性は高まっていきます。

例えば、身体のどこかの可動域の狭さによって、どうしても投げるときにひざが開いてしまう選手は、コントロールは気にせずに、ひざをあえて閉じた状態で軽く腕を振り下ろす練習を繰り返してみてください。
体を動かすメカニズム 筋肉の収縮
柔軟性が原因のフォームの修正は、力を抜いてその動作を繰り返すことである程度は修正が可能

非常にきゅうくつで腕が振れない場合は、ボールを持たず、軽いシャドーピッチングで試してみてください。

最初はきゅうくつでとてもボールが投げられる感じではなくても、数日続けると徐々に楽に腕が振れるようになってくるのが実感できると思います。

ひざを開かないと腕が振れない原因となっている筋肉が伸ばされるため、繰り返すことで少しずつ柔軟性が高まっていくからです。

(ただし効果はゆっくり現れるので、これだけに頼るのではなく、日頃からストレッチ等で柔軟性を高めるようにしましょう。)
体を動かすメカニズム 筋肉の収縮
ひざが開かずに楽に腕が振れるようになると真っすぐバランスのいい投げ方ができるようになる


力を抜いて投げる練習には、長く続けることで、
「バランスが良くなる」
「細やかな感覚がわかるようになる」
「むだな力がなくなり、効率よく身体が使えるようになる」
「スムーズに投げるのに必要な柔軟性が高まる」
といった様々な効果が期待できます。

急に速い球を投げられるようになるわけではないので、目の前の試合の結果には全く結びつきませんが、長い目で見て選手の可能性を広げることができるおすすめの練習方法です。

脱力して投げる練習は様々な効果がある
力を抜いて投げる練習は様々な効果がある
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