軸足にしっかり乗る (打撃編)
一般的には、前足の動きが小さい方が、見た目の安定感もあり、長くボールを見てからスイングの始動ができるため、やさしい打ち方だと考える人も多いでしょう。
一方、足を上げてゆっくりステップする打ち方は、タイミングを合わせるのが難しいように思うかもしれません。
しかし、「軸足にしっかり乗る」という観点から考えると、次のような見方もできます。
■ 軸足に長く乗ることで、バランスがよくなる
軸足に長く乗る打ち方の場合、軸足の乗り方が悪いと、バランスが崩れてしまうため、一見難しそうに見えます。
また、ステップする時間が長いため、速い球に遅れやすいと感じる人もいるでしょう。
しかし、軸足に長く乗ることで、わずかなバランスのズレに気づきやすく、スイングのたびに自然にバランスを調整することになるため、このステップを自分のものにできれば、軸足にしっかり乗ってからスイングすることができるようになります。
軸足にしっかり乗ることができれば、タイミングをはずされた時にも突っ込まずに待つことができるため、かえって球速の変化に対応しやすくなります。
■ 前足の動きが小さい打ち方はバランスの崩れに気付きにくい
一方、ステップの時間が短い打ち方(前足の動きが小さい打ち方)は、バランスが微妙にずれていてもスイングすることができてしまうため、初心者にも多い打ち方です。
しかし、バランスが崩れ、軸足に正しく乗っていないと、タイミングをはずされた場合に、前に突っ込みやすくなります。
自分のバランスに微妙な狂いが生じても、ごまかしがきき、気付きづらいため、高いバランス能力を身につけておく必要があります。
しっかりした技術が必要な打ち方ですし、小さな始動でスイングを開始するため、比較的パワーヒッターに多い打ち方となっています。
■ 投げる・打つともに軸足に乗ることは重要
軸足にしっかり乗せ、力強く安定して前方へ体重移動をすることで、速い球をコントロール良く投げることを可能にしていました。
体重移動の大きい投球で軸足に乗ることが重要なのはもちろんですが、打撃においても力強く安定したスイングをするために重要なポイントになります。
後ろにステップして軸足に乗る
一歩捕手方向にステップ(軽くジャンプ)して、できるだけバランス良く、軸足一本で静止してみましょう。
一発でバランスが取れるようになるまで繰り返し練習してください。軸足に乗る感覚をつかむことができます。
軸足に乗って静止できるようになったら、その形から実際にスイングしてみましょう。
前足の動きの小さいスイングをしている選手も、時々こうした動きをして、自分のバランスの崩れがないかチェックするといいでしょう。