「人より優れたところを見つけて伸ばす」
それは子どもの指導に携わる身として
大きな意味を持っています。
ある子どもの表情に
変化がありました。
元気がありません。
その子の武器は「明るさ」です。
その子がいるだけで
その場の空気が変わります。
聞けば
指導者から執拗なダメだしがあったようです。
「お前は足が遅い!」
「普通の選手はボールが捕れるのに
お前は足が遅いから追いつかない!」
「捕ってからも遅いんだよ!」
何度も何度も
そんな言葉ばかりをぶつけられた
子どもの心は大きく揺れ動きます。
大人はそれを「乗り越えろ」と言うでしょう!
確かに乗り越えれる選手もいます。
しかし多くの子どもが
やる気を奪われ、挑戦する意欲を失うのです。
指導とは
「その問題を一緒に解決に向かうこと」
「指導」と「指摘」は
まったくの別のものです。
指摘ばかりの指導者が多すぎます。
それもまた
野球人口減少の一因です。
子どもの意欲を奪ったり
野球を嫌いに指せる指導者の
罪は重いのです。
そしてそのタイプの指導者の口癖は
「子どものためを思って」
と答えます。
もしそんな指導者が、目上の人や
実績や経験のある方から
否定的な言葉を言われ続けたら
乗り越えれますか?
野球をやめたくなりませんか?
本質を見抜いている大人なら
そんな言葉を子どもに
ぶつけることはありません。
勝手な想像ですが
世界最速のボルト選手が
「君は足が遅いね!」
とは言わないでしょう(笑)
おそらく速く走るコツや
ヒントをくれるはずです。
一緒に解決に向かう力こそ
今の時代に必要な「指導力」
ではないでしょうか?